公認会計士試験合格の先輩からのメッセージ
昨年の2名に引き続き、今年も本学部から公認会計士試験合格者が出ました。4年生で合格を果たした平田誉洋(ひらたたかひろ)さんにお願いして、在学中に最難関の試験を突破した勉強方法や後輩へのメッセージを書いていただきました。
これから就活に取り組む学生諸君、特にスペシャリストを目指す人には非常にためになる情報と思いますので、ぜひ参考にしてください。先輩を見習って、もしくは後輩に負けじと後に続く人が出てくることを期待しています。
公認会計士を目指すようになったきっかけ
私は商業高校出身であるため、高校時代では簿記や情報処理などの様々な商業科目の学習に励んできました。その中でも、簿記・会計が最も得意であり、その簿記・会計で人生における成功体験を積んできました。具体的には高校2年次に日商簿記検定2級を取得したり、定期テストで毎回満点を取ったりし、簿記・会計が学習していて楽しいと思える科目となりました。そしてその学習の過程で自身の得意な簿記・会計を活かせる職業に就きたいという意識が強まりました。簿記・会計に関する職業は多く存在しますが、中でも会計についてのプロフェッショナルであり、その職業に就く難度も極めて高い公認会計士という職業を知り、憧れを抱いたことから私は公認会計士を目指しました。
具体的な勉強方法
私は家で学習するのがあまり得意ではないことから、所属する専門学校の自習室に毎日通って学習を進めていました。朝から晩まで自習室で学習し、定期的な答練や模試に対する対策やそれらの復習に日々追われていました。
そして会計士試験を攻略するためには、勉強する時間の多さが重要なのではなく、問題に間違えた&挑んだ数が重要だと思います。成績の良い方は問題に間違えた&挑んだ数が段違いです。答練等で高い点数を取るために真剣にインプットをし、その答練等において全力で間違える事で自身が何をどこまで理解できていないかが明確になります。そうした経験を多く積んでいくことにより知識の定着が強固なものとなり、自身の苦手分野を減らしていくことができると考えています。これは膨大な範囲を学習していかなければならない公認会計士試験で自身の守備範囲を広げる良い方法だと私は感じていました。
大学生活、経営学部での学びで役に立った点
私は会計に関するゼミナールやコースに所属せず、人的資源管理を学習する千田直毅教授のゼミナールに所属していました。このことは2つの側面で役に立ちました。
(1) 公認会計士試験の論文式科目は全6科目であり、そのうちの1科目が選択科目であり、多くの方々は経営学を選択します。そしてそこで問われる理論に関する問題については私が所属していたゼミナールで学んでいた事が直結し、専門学校のテキストの内容に具体的な企業事例等を持たせてくれた良い環境になっていました。
(2) さらに、当該ゼミナールは3年次に合同ゼミナールというイベントがあり、そこに向けて半年以上の間グループで準備し、当日に臨みます。これらの準備を本試験と並行して実施していくのは大変と感じることもありましたが、会計士の試験勉強だけで大学生活を終わらせるのではなく、試験では学べない多くの事を経験できました。
このことから、本ゼミナールが試験に直接役に立っただけでなく、自身の大学生活を充実させる良い環境となったと確信しております。
苦労した点とそれらをどう乗り越えたか
実は私は大学3年次の際、会計士試験の論文式試験に落ちてしまっています。
落ちてしまった年は受かっていると思っていたことから、不合格の現実を受け入れるのに時間がかかりました。しかし、少しずつ学習をしていくうちに自身が足りていなかった部分に気付くようになり、理解できていなかった論点が理解できるようになっていきました。そのころから徐々に不合格で沈んでいた心が逆に絶対上位で受かってやるというように変化していきました。その結果として所属する専門学校の模試においては全国4位になることが出来、最終的には4年次に受けた2回目の論文式で合格することが出来ました。
後輩へのメッセージ
公認会計士試験の学習は膨大で今までの自身の限界を超え続けなければいけません。しかし難易度が高い試験だからこそ多くの成長と挫折を経験し、試験を通じて強い自分になれます。そして公認会計士試験に合格する事が出来れば、自身の将来の幅が格段に広がり自身のしてみたい仕事に挑戦することや就職するのが難しい大企業で働くことが可能になるでしょう。つまり合格する事により他の人が経験することができない自分だけのキャリアを自身で作っていく事が可能になります。そのため、現在公認会計士試験に挑戦している方や挑戦しようとしている方は、私が述べた事を自分で体感し、この神戸学院大学から一人でも多くの方が公認会計士試験に合格できることを望んでいます。
また、公認会計士試験だけではなく、本大学は何かに挑戦するのに良い環境が揃っています。これらの環境を活かし、大学生の間に自身を少し上の段階にレベルアップさせてみませんか。私の場合、この試験に合格し会計士として活躍していく事に大学生活を捧げました。その選択肢だけではなく、あなたが何をしたいのかを突き詰め、この大学でレベルアップし、活躍されることを応援しています。