公認会計士試験合格の先輩からのメッセージ

2021.03.10 NEWS

先日「経営学部の学生と卒業生が公認会計士試験に合格しました」というニュースでお伝えした合格者の寒川博斗(さんがわ ひろと)さんにお願いして、最難関の試験を突破した勉強方法や後輩へのメッセージを書いていただきました。

これから就活に取り組む学生諸君、特にスペシャリストを目指す人には非常にためになる情報と思いますので、ぜひ参考にしてください。先輩を見習って後に続く人が出てくることを期待しています。

  • 寒川 博斗さん(2020年3月 経営学部卒業)

 

公認会計士試験合格体験記

はじめに

みなさん、はじめまして。2020年3月に神戸学院大学経営学部を卒業した寒川博斗です。私は大学生活を含めた合計3年間の勉強を経て、2020年度の公認会計士試験に合格することができました。

この3年間の経験が今後の神戸学院大学経営学部の在学生・新入生に対しての道標になれば幸いです。

1.  公認会計士を目指すようになったきっかけ

私が公認会計士を目指すようになったきっかけは【自分の人生を歩む上での自信をつけたい】と思ったからです。そのように思った理由は2つあります。

1つ目は、私自身どのような形であれ将来的に起業・独立をしてカッコイイ大人で在りたいという自分の中の理想像があったからです。自分の思い描いた人生を歩んでいる人はとても魅力的に見え、自分もこんな大人になりたいと心の底から思っていました。そこで、自分の思い描いた人生を歩むには「今なにをどうすればいいのか?」を真剣に考えました。神戸学院大学の学生はもちろん、他大学の学生とも勝負できる自分にならなければいけないと考えました。

2つ目は、社会で通用するスキルが欲しいと思ったからです。

何か一つでも社会で通用するスキルを身に付けていれば、この分野では社会に貢献できるという自信に変わると考えました。

当時の私は社会経験もなければ、スキルも実績もなく、そんな私が社会に対してどのような価値を提供できるのかを思い描くことは困難でした。

しかし、大学の課外講座である簿記2級の講座を受講した際に登壇されていた税理士の先生が、簿記2級の先にある公認会計士・税理士という職業は様々なビジネスフィールドで活躍できる資格で大きな武器になると話されており、私の中で、社会で通用するスキルを得る為の挑戦ができると確信しました。

改めて、大学4年間という膨大な時間を公認会計士試験に賭けてみたいと考えました。

2. 具体的な勉強方法

勉強方法の本質は、【毎日自分と向き合い続けること】です。

その理由は、自分が得意な教科、不得意な教科を把握し自分に合った勉強方法を選択するべきだからです。

その為、一概にこの方法が正しいと決めつけることできず、十人十色の方法が存在します。しかし、ほとんどの方は一般的な参考書やレジュメを用いて学びます。私はその方法では自分のためのインプットは不可能と考えています。

私の場合は、短答式試験(1次試験)には1回目で合格できましたが、論文式試験(2次試験)には1度落ち、2回目の受験で合格することができました。1試験と2次試験は試験形式が異なっており、2次試験の論述への勉強方法が定まらないまま試験当日を迎え不合格となりました。そこから2回目の受験まで毎日毎日自分が合格するためにはどんな勉強方法がいいのか? どうすれば成績が上がっていくのか?を自問自答し、試行錯誤しました。

その結果、私に合った勉強方法は【自分だけのまとめを作ること】でした。

3. 苦労した点とそれらをどう乗り越えたか

私が受験の中で苦労した点は【目標を達成するためのルーティンを作ること】です。私は受験に入るまでに各分野で結果を出してきている有名人の本を何冊か読みました。そこで気づいたことは、結果を出してきている人たちの共通点は【自分のやるべきことをルーティン化していること】でした。しかし、いざ自分に当てはめて実践してみるとモチベーションも含めて自分で考えた通りのルーティンで進まないことが多々ありました。そこで私はどうすれば自分の計画で日々の生活が送れるのかを考え、実践しました。具体的には、

(1) 自分が最初に志した気持ちを忘れないように最終目標を白紙に書き出して、自宅の壁に貼っておく。

(2) 小さめのホワイトボードを購入して1週間の予定を週初めに書き出す。

(3) 1日1時間1分を管理するために勉強時間をアプリで管理する。

以上の3点を徹底しました。そうすると自分で考えた通りのルーティンで日々の生活を送れるようになり、それを3年間続けた結果、合格まで辿り着けたと思っています。

4. 後輩へのメッセージ

私が後輩の皆さんに伝えたいことは【何か一つ、心の底から熱中できるものを見つけて全身全霊で取り組む】ことです。私の場合たまたま自分が描いたビジョンに辿り着くために公認会計士試験という手段を大学生活の中で取り組みましたが、人それぞれ人生のビジョンが違っていると思います。だからこそ、まずは自分の歩みたい人生像を考える、次にそうなるためには大学卒業時点で自分がどういう姿になっておかないといけないのかを考え、最後に逆算して現時点の自分は何をやらなければいけないのかを考えてみて下さい。そういう風に大学生活を過ごせば、きっと自分にとって有意義な時間だったなと感じると思います。

私のこの言葉が1人でも多くの後輩の皆さんの心に響き、神戸学院大学の学生が各分野で活躍されることを心から祈っています。