公認会計士試験合格の先輩からのメッセージ
昨年の2名に引き続き、今年も本学部から2名の公認会計士試験合格者が出ました。今回は4年生の合格者である藤原 樹(ふじわらたつき)さんにお願いして、最難関の試験を突破した勉強方法や後輩へのメッセージを書いていただきました。
これから就活に取り組む学生諸君、特にスペシャリストを目指す人には非常にためになる情報と思いますので、ぜひ参考にしてください。先輩を見習って後に続く人が出てくることを期待しています。
公認会計士を目指すようになったきっかけ
私が公認会計士を目指したきっかけは一回生の時に簿記検定を受けたことです。
純粋な興味から簿記の学習を始め独学で2級取得まで勉強を進めた頃に、将来やりたい事について考えるようになりました。大学卒業後は社会人としての自己価値を高めていける職業に就きたいと思うようになり、経済社会の流れとともに高度な会計関連の知識を得ることができ、一般就職では経験できない貴重な実務を積み重ねていける専門性の高い公認会計士を目指しました。
具体的な勉強方法
本格的な勉強を始めるために大学2回生の夏から専門学校に通い始めそこから2年間の間、専門学校のカリキュラムに沿いながら講義や模擬試験等を受け大学の講義やアルバイトと両立してきました。
私は大学や専門学校の自習室などを利用せず基本的に自宅の部屋で学習を進めていたので主に自室での具体的な勉強方法について紹介します。
まず私は自分が集中できる時間を計測することから始めました。様々な時間の使い方を試し「1時間半~2時間の勉強と30分の休憩」を1セットとするインターバルが最も継続して集中できる限界であると考え、この時間管理を軸に学習を進めていきました。
次に前日の就寝前にホワイトボート上に学習を進めたい科目を書き出し専門学校での成績や科目による特徴からどれくらいの時間を当てるかなどを考え、科目ごとに学習計画を立て勉強をしていました。また自室であることを活かして理論科目などの暗記や理解したい科目は文章を発声する、部屋の中を歩きながらテキストを読む、などして記憶に定着しやすくなるように勉強方法を工夫していました。
自室での勉強の最大のメリットは、移動時間や自習室等の閉館時間などの時間に縛られないことです。勉強と生活の時間管理を徹底できればとても良い勉強環境になると考えます。
苦労した点とそれらをどう乗り越えたか
一番苦労したことは勉強を継続することです。私は一人暮らしをしていたため家賃などの生活費や、大学、専門学校の学費などを稼ぐ必要がありアルバイトをしながら勉強をしていました。そのため一日の時間の使い方を工夫して勉強時間を確保する必要がありました。
2、3回生の時期は大学の講義やレポートもある中アルバイトと勉強をしていたので、日中は大学の講義やアルバイトをこなし帰宅後深夜まで自主学習をして早朝から専門学校でテストを受ける、という生活が続いた時期は体力的にも精神的にも追い詰められていたと思います。
特に試験直前期には、アルバイトしているという状況に不安を覚えることもたくさんあり他の受験生と比べて勉強時間が圧倒的に少ないことに劣等感を抱いていたこともありました。そんな苦しい状況の中、私は諦めたいと何度も考えたことがあり、しかしその度に独り自分の気持ちを見つめ直して心が折れないように踏ん張ることで勉強を続けてきました。
具体的にどう乗り越えたかなどはありませんが、何事も自分自身の夢や目標などの気持ちを強く持つことが大切になるのかなと思います。
後輩へのメッセージ
私は改めて『努力を継続する』というシンプルなことの難しさをこの経験を通じて感じました。大学の4年間は夢や目標を見つける良い機会でありまた努力するための良い期間であったなと思います。皆さんも1つでも夢中になれることに大学生活を通じて出会えたら良いなと思います。