大学院生(経営学専攻)、頑張っています(その3)

2025.10.07 NEWS

10月3日(金)、本学の大学院経済学研究科(経営学専攻:マーケティング論)の肖 叶芯(シアオ イエシン)さん(修士課程2年次生:辻 研究室)の修士論文の中間報告会が開催されました。

テーマは、「広告としての動画プラットフォームの消費者への購買効果-若者のケース-」で、その研究目的は、YouTube、TikTok、Instagramなど、動画プラットフォームを通じて発信される動画広告に関して、消費者の注目、関心、検索、購入、共有など、広告情報に対する消費者の反応や態度を分析し、動画広告が消費者、特に若者の購買意欲に繫がるのか否かを明らかにするというものです。

そのため、大学生・高校生(若者:262人)を対象としたアンケート調査を実施、その結果、動画コンテンツの最初や途中に挿入される動画広告(プロダクトプレイスメント:コンテンツ内に広告したい商品等を組み込み、自然な形で訴求する方法)に関しては、同じ様な商品でも、彼等が興味を余り感じないコンテンツ(例えば単なる風景や古い映画など)より、興味を感じるコンテンツ(例えば「ワンピース」など)で商品広告を視た方が、その商品への購買意欲が高まり、購買に繋がり易いという事が判りました。

最終報告に向けて、更に調査研究を進めていきますが、指導する辻 教授(主査)は、上記のアンケート結果より、企業(広告主)は、いかに若者が興味を感じるコンテンツ内に、広告を組み込んでいくかが重要とコメントしました。副査の福井 教授は、動画広告のプロダクトプレイスメントに焦点を当てるのであれば、その歴史的変遷や先行研究も、その方向で絞っていくべきとコメントしました。また、副査の田中 教授は、動画プラットフォームを研究対象とするならば、プラットフォーム理論に関する先行研究を通じて、動画プラットフォームのビジネスモデルを明示すべきとコメントしました。今後は、最終報告会を経て、研究科委員会、大学院委員会の審査を受ける事になります。

本学の大学院経済学研究科は、修士課程と博士後期課程の2つの課程を提供しています。修士課程には、経済学専攻と経営学専攻の2専攻があり、博士後期課程では、経済学専攻の中に、経済学分野と経営学分野の2分野が設置されています。

本研究科では、多様なニーズに応えるため、充実したカリキュラムを構築しています。経済学専攻では、「基礎理論、歴史、応用理論、政策、法学関連」の科目領域を、経営学専攻では「経営学、会計学、経営科学、法学関連」の科目領域を提供し、院生は目的に応じた多様な授業科目を履修する事が可能です。そして、指導教員による研究指導により、修士課程では修士論文、博士後期課程では博士論文を作成し、審査や試験に合格すれば、それぞれ修士号、博士号の学位が授与されます。

本研究科の修了生は、実業界の専門家、大学の教員や研究者など、様々な分野で活躍しています。留学生には、日本との合弁企業で活躍する人や、出身国の大学で教鞭を執る人もいます。院生各自が将来の目的を達成し、様々な分野で活躍する事を期待しています。

  • 肖さん(左)・辻教授:主査(右)

  • 聴講する修士課程1年次生(3人:左側)

  • 福井教授:副査

  • 田中教授:副査(左端)