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経営学部 教授
千田 直毅
Naoki SENDA
- 研究分野
- 人的資源管理論、組織行動論
- 主な研究課題
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・日本企業における評価と処遇のマネジメント
・グローバル人的資源管理
千田ゼミ(テーマ:人的資源管理論)
学生たちが真剣勝負で考える
Q
企業を経営する上で必要となる資源として、ヒト、モノ、カネ、情報が挙げられますが、その中でもとりわけ働く「ヒト」に着目するのが人的資源管理論です。より具体的には、働く人と会社がどちらもハッピーになれるような仕組みとはどのようなものかを考える学問です。
私のゼミでは、理論と実践の融合を意識しています。ゼミに入るとまず、人的資源管理論の基礎的な理論を学ぶために教科書を輪読し、グループで発表してもらいます。そこでは、基礎的な知識を修得するだけでなく、わかりやすい資料作成やプレゼンテーションの訓練も目的としています。その後は、実際の企業における人的資源管理の取り組みを調査・分析し、ゼミで学んだ理論を用いて企業経営の実践をより深く理解することを目指します。
Q
私のゼミでは毎年必ず、複数の大学と「合同ゼミ」を実施しています。関西の様々な国・公・私立大学が参加し、学内だけでは経験できない質の高い議論を行い、多様な学生と交流できるとてもよい機会になっています。ただ発表を行うだけでなく、参加学生と参加教員の評価による優秀グループの表彰も行われます。合同ゼミの目的は、狭いゼミの場を飛び出し、初めて会う他大学の学生に自分たちの主張を理解してもらい、評価されることの厳しさと面白さを実感し、自信につなげていくことです。毎年、合同ゼミを経験する前と後では、学生の思考や行動に顕著な差があらわれ、学生たちの成長を実感します。
Q
私のゼミでは合同ゼミにおいて、必ず企業の実証調査を行うよう指導しています。大学で学んだ理論を実際に活かしてこその経営学であると私は考えています。実証調査を通じて、理論と実践を結び付けて考える力、体系的に物事をみる力を養えるよう指導することを心がけています。
また、実際に自分たちで企業にアクセスし、インタビューやアンケートによる調査を行うプロセスを通じて、電話のかけ方、メールの書き方といった基本的なビジネスマナーから、他者に自分の考えを分かってもらう、納得してもらうことがいかに大変なことであるかを、身をもって学ぶことができます。中には、「合同ゼミに比べたら就活は楽だった」と冗談交じりに言う学生もいるほどです。それほど彼らにとっては社会に出る前のトレーニングとして良い機会になっていると感じます。
Q
よく勘違いされるのですが、経営学は、いわゆる「経営者のためだけの学問」ではありません。社会科学の中でもとりわけ実生活に密着し、実社会で役立つ学問です。特に、私の専門である人事管理は、働く人であれば誰しも関わりを持つ内容ばかりです。これからの人生をポジティブで楽しく働きながら過ごしていくために、千田ゼミで「働くこと」を深く掘り下げて考えてみましょう。