藤原ゼミ(テーマ:国際経営論)

  • 藤原 由紀子
  • 経営学部 准教授

    藤原 由紀子

    Yukiko FUJIWARA

    研究分野
    国際経営(言語、人の現地化)
    主な研究課題
    ・日本企業の国際経営の人の現地化について
    ・多国籍企業における言語戦略について

グローバルは身近なところから。
企業の国際経営戦略を分かりやすくひも解く。

Q

自身の専門とゼミの特徴は?

私の専門は、国際経営論です。ゼミでは、海外進出した日本企業をマーケティングや経営戦略の面から考察し、どのように現地で事業展開を図ったのかを教えています。例えば、飲料大手のサントリーが中国に進出した際、失敗をくり返しながら、日本での製品と値段・味覚・宣伝方法を変えて現地仕様に特化したところ成功したなどの事例を挙げて、分かりやすく説明しています。

また、私のゼミでは、研究対象を必ずしも日本企業に絞っていません。特に4年次生の卒論では「経営」に関することであれば、どんなテーマでも自由に選んでもらっています。ユニークなところでは、「ジャニーズ事務所がオタクの心理や行動を巧みに利用しながら経営を行っている」ことを自分なりに調べ、卒業論文で発表した学生もいます。

Q

藤原ゼミの内容は?

商品を売り出すとき、マーケティングの世界では「4P」、つまり、「Product(製品)・Price(価格)・Promotion(販売促進)・Place(流通)」を考慮に入れた戦略が基本だと言われます。私のゼミでは、こうした経営理論をより深く理解してもらうため、学生とともにイケアなどポートアイランドキャンパス近くにある店舗に出かけ、実際にどんな客層が主で、どんな商品を展開しているのかを調査しています。学外で活発に活動を実施していることは、ひとつの特徴と言ってよいでしょう。

Q

ゼミの学びを通して身につく力は?

学生は、何事にもすぐに「正解」を欲しがる傾向があります。ただ、それでは、「正解のない」企業社会では通用しません。経営戦略をとっても、企業によってさまざまなパターンがあり、いわば「どれもが正解」だからです。

自分なりに仮説を想定し、根拠を積み重ねて答えを見つけていく。そして、異なる意見が出た場合は、きちんと議論して考えを調整していく。それこそが重要なのです。こうしたプロセスを大事にする学生は、どんどん自分で卒論のテーマを決めて研究を進めることができるようになります。私のゼミで学ぶことで、自立した社会人としての素養を身につけてほしいと思います。

Q

経営学部&藤原ゼミのPRを!

経営学部は、多くの企業が集まるポートアイランドキャンパスにあります。本学の経営学部では、そうした企業とコラボレーションをするなどして、経営の実際を体験的に学習するアクティブ・ラーニングを積極的に取り入れています。

国際的な経営戦略と聞くと身構えてしまうかもしれませんが、実は、今の時代、「海外」と関わりを持たない日本の企業はほぼありません。お菓子など身近なものにも、グローバルな企業の商品であふれています。私のゼミで、その現状に触れることを通じて、少しでも企業経営や社会の仕組みに対する関心を高めてくれることを願っています。