今だからこそ(教授 辻 幸恵)

2020.05.20 NEWS

今だからこそ

経営学部 経営・商学コース代表 辻 幸恵

今だからこそ、「足元を見ませんか」と提案します。皆さんは自分の環境をどの程度、把握していますか? 自分の住んでいる地域のこと、自分の通っている大学のこと、自分の祖先のこと、数えたらきりがないのですが、日々、忙しくしていると忘れていることもあります。

今がヒマという意味ではないのですが、外出を控えている今だからこそ、少し時間があると思います。

さて、私の手元には『神院‘80 我ら何をなすべきか』という本があります。これは1980年(昭和55年)に神戸学院大学の学生部が編集した本です。神戸学学院大学の創立が1966(昭和41年)年ですから、大学ができて14年たった頃の話です。栄養学部からスタートし、その1年後の昭和42年に法学部と経済学部ができました。さらに5年後に薬学部が開設され、またその後にすぐに大学院も設置された頃にできた本です。

しかし、この本の中には今の大学の姿を想像させる言葉がたくさんあります。「天下の総合大学」「健康科学の総合研究」「グローバルな学び」などです。40年前にはすでに、今の大学の姿が見えていた人がたくさんいたのです。

皆さんは40年先の2060年の神戸学院大学の姿が想像できますか?今、住んでいる地域の40年先、あるいは自分の40年先が想像できますか?なかなか難しいでしょう。だからこそ、今の自分を知ること、足元を見ることがその第一歩になるのです。

大学の学びは専門領域だけではありません。身近なところを正しく理解し、道筋を間違わないようにつくることも学びになるでしょう。今を「知る」ということからはじめてみてください。「灯台下暗し」ではありませんが、足元を見ることで未来が見えるかもしれません。