「学生の未来センター」開設記念シンポジウムが開催されました。
本学が「学生の未来センター」を開設した事を記念して10月19日(土)、「『未来』を育むために何ができるか」をテーマに、ポートアイランド第1キャンパスB号館B302講義室でシンポジウムが開催されました。
佐藤 雅美 学長の、センター開設の経緯説明に続き、西垣 千春 所長(総合リハビリテーション学部教授)から、様々な理由で本学を卒業までに「離学」する学生が少なくない事や、男子の方が女子より離学率が高い、1・2年次に離学する学生が多い、留年経験者は離学する率が高い事など、本学学生のデータから析出された特徴が報告されました。その上で、離学を食い止めるために、入学前から相談できる人との顔合せが有効であり、また専門家だけでなく、教職員を挙げての体制づくりが必要と、西垣 所長は強調しました。
続いて、「ニート」という言葉の名付け親でもある、東京大学社会科学研究所の玄田 有史 教授が基調講演しました。玄田 教授は、大学で「希望学」を教えている立場から、大学が学生に希望を与えて離学を食い止めるためには、人と人との緩やかな「絆」を築く場である事が重要と提言しました。
その後、当センター 中村 恵 副所長(現代社会学部教授)の司会で、玄田 教授、西垣 所長に、長谷部 治 神戸市兵庫区社会福祉協議会地域支援課長、マイナビ就職情報支援本部 高橋 誠人 マイナビ編集長、立田 慶裕 人文学部教授(当センター 運営委員)が加わり、パネルディスカッションが行われました。そこでは、「止むを得ず離学する人に対しても、大学は温かく送り出し、在学中から社会保障や年金についても、しっかり教えておく必要がある」、「大学の研究が、社会に出て、どの様に役立つかを、もっと学生に解ってもらった方が良い」など、活発な意見交換が行われました。